まぐろぐ

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堤防におけるウツボの釣り方【2016/10】

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土曜日の朝から会議が入ったため、前日の金曜日が急遽休みとなった。

普段の僕なら会議に向け、話すことをまとめるだとか、リハーサルを行うだとか、体を休めるだとかする必要がするのだろうが、今回は違う。

 

その「普段」に囚われたくなかった。解き放たれたかった。無難に生きて、小さくまとまってしまうのは嫌だと、ふと感じた。

ので、急遽釣りへ行く。

 

ん?

 

 

足場の安全な漁港でウツボ

片道2000円と2時間をかけて向かった先はJR真鶴駅。駅のすぐそばにある釣具屋でエサ等を買い、漁港へは徒歩で向かう。漁港で釣るメリットとしては「エサの小魚の確保が容易」であることや「安全」であること「ウツボの住処にピンポイントでアプローチできる」ことなどが挙げられる。逆に、磯ではどうやって釣るのだろう。

f:id:hondylog:20161021011459j:plain行きは下りで幸せ

途中の坂がものすごい。帰りは(きっと)ウツボで重くなったクーラーボックスを担ぎ、ヒィヒィ言いながら登らねばならないのだ。

 

 

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徒歩15分くらいで港に着く

 

 

前回はエサとして、冷凍した鯖の切り身を釣具屋で購入したが、どうも食いが悪いように感じた。反応があったのは現地で調達した小魚ばかりだった気がする。エサを確保するためのエサとして、小さなエビを今回は持って行った。

 

海中を覗き込むと、体長10cmくらいの小魚がびっしりと群れている。その数、数十匹数百匹。それどころか数千匹にも上りそうだ。

エビを針につけて垂らすと、すぐに反応がある。

 

f:id:hondylog:20161021011929j:plain小魚

釣れてきたのはクロホシイシモチ。ネンブツダイとよく似ているが、目の後方上部に斑点があることから、区別することができる。ネンブツダイは斑点ではなく、目の上部から頭部後方にかけて、黒い線が入るのだ。とはいえ、釣り人の間では特に区別せず「ネンブツダイ」と呼ばれている。

 

その後、続けてこのクロホシイシモチが何匹も釣れてきた。逆に、クロホシイシモチしか釣れない。海中で巨大な群れを作っているのはコイツか。

 

f:id:hondylog:20161021012024j:plain子ベラ

f:id:hondylog:20161021012033j:plainメバル

それでも続けていると、他の魚種も少し混ざった。

あっという間に十分すぎる量を確保。

f:id:hondylog:20161021012129j:plain他、クーラーボックスに十数匹ほど

このクロホシイシモチだが、7月に釣り上げた時よりも身が厚くなり、脂が乗ってるように感じた。試しに一匹齧ってみるとかすかな磯臭さの中に、うま味とほのかな甘みを見出すことができる。刺身に生姜と醤油が合いそうなので、持って帰ることにした。

 

 

防波堤・漁港からウツボを釣る方法

エサも揃ったので、ウツボを狙っていくことに。ウツボは一応夜行性っぽいのだが、昼間でもあまり気にせず釣れる気がする。

仕掛けは適当でいい。太い糸と強い針、そして適当な重りを使う。歯が鋭いので、できればワイヤーがあるといい。今回はメインの糸にPEの8号、針との結束にはワイヤーを忘れてしまったので30号のナイロンラインを使ったが、無事に釣り上げることができた。

 

 

防波堤でのウツボの釣れ方として、これまで2パターンを経験した。

 

①投げ込んで放置

水質がクリアな時は、海底でにょろにょろしているのを見ることができる。彼らは一つの穴に居座っているわけではなく、意外とちょこちょこ移動をしているらしい。これはそういったウツボを狙う方法で、エサの匂いでおびき寄せて食わせるイメージだ。新鮮な、血の匂いのするエサを用意したい。

投込むポイントは障害物の近くになる。海中を覗き込み、黒っぽくなっているところ。岩が沈んでいるところ、消波ブロックの近く。などに仕掛けるといいと思う。障害物の近くということで、仕掛けが流されて引っ掛からないように大きめの重りを使うといい。

 

投げ込んだら糸を張って、竿をどこかに固定して竿先に鈴を付ける。魚が食いつくとチリンと鳴る仕掛けだ。

基本的に待つ釣りとなる。魚が活発に動きだす夕暮れ以降が狙い目か。

 

②岩の隙間を狙い撃ち

防波堤の上から海中を覗き込むと、石積みや消波ブロックに隙間があることがわかる。その中にピンポイントでエサを投入し、魚を誘い出す方法だ。

隙間にエサをうまく投入できたら、糸を張って底から少し仕掛けを浮かせる。すると、ウツボがエサに食いつく瞬間を感じることができるはずだ。エサに噛み付くので、反応としては竿先がグッと重くなる感じだ。少し待ってしっかり食わせたのち、一気に引き上げる。

穴の中にいるのを引きずり出すため、タイミングが重要なように思う。早いと針にかからずエサだけ持っていかれるし、遅いと穴の奥に潜ってしまう気がする。わからんん。穴の中に入ってしまったら、一定のテンションをかけ続けることで出てくることもある。が、大物だと厳しいかもしれない。

ちなみに、今回は5バイト1キャッチ。逃がした4バイトのうち、3バイトは早合わせ。1バイトは遅かった。

f:id:hondylog:20161021012523j:plain今回釣れたのはこっちの方法。85cmのウツボ

イカを狙って奮闘している釣り人の横で、バシャバシャ言わせながら陸へ引き上げる。

羨望か、奇怪か、恐怖か、憐みか。周囲の視線を感じながら、僕は獲物をクーラーボックスへと入れる。

 

f:id:hondylog:20161021012915j:plain今回はサザエが釣れた。底を攻める釣りでは、こういうゴミがちょいちょい釣れる。

 

 

釣れたウツボの処理

 

ウツボはヌメリがすごい。そして、そのヌメリが生臭く、磯臭い。

前回釣った時は鮮度を意識し、その場で血抜きを行い、腹を裁いて内臓を取り出した。その状態で袋詰めし、氷水とともにクーラーボックスに入れていたのだが、腹を開けた関係か、腹身にヌメリの匂いが付いてしまった。腹身は小骨が存在せず食べやすい貴重な部位だったのに、台無しにしてしまったのだ。(当時はおいしいと思っていたが、今回処理したものを食べて、あれは間違いだったと気付いた)

 

ヌメリが身に付いてしまうとよろしくないということで、今回は現地では一切捌かず、そのまま氷水に放り込んで持って帰ってみた。

結論から言うとこの方法は功を奏し、作った腹身のお刺身からは臭みを全く感じず美味しく食べることができた。

とはいえ、実は刃を入れた瞬間に血が噴き出し身を汚染してしまったり、内臓がすでに若干臭い始めていたり等の課題もあったため、改良の余地はあるみたいだ。

 

 

f:id:hondylog:20161021013039j:plain海はいい
 

ちなみに前回は①の方法で釣れた。

投込むポイントを精査しないと、アナゴが釣れちゃうみたい。

↓前回↓

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