冬の伊豆大島で釣れた魚たち【2017/12/23~4】
ここ
冬の伊豆大島に釣りに行った
伊豆大島、冬になるとサメが釣れるらしいとの噂を聞いたので、クリスマスにも関わらずうきうきで出かけてみた。どうせ予定も無いからね!
釣竿3本と三脚をコンパクトにまとめる
もし東京に住んでいるのであれば伊豆大島って意外と近かったりする。
金曜日の夜に竹芝桟橋から出港するフェリーに乗れば土曜日の朝には現地に着くし、そのまま日曜の昼過ぎまで釣りをして、夕方にはまた東京に帰ってこれる。往復でだいたい10,000円くらいの渡航費。
釣りの出来る時間もまあまあ長い。寝る時間はない。
控えめに言って、ものすごく空いてる
クリスマスということもあってか、船内はめちゃくちゃ空いていた。
いつも佐渡に帰るときのフェリーは死ぬほど混雑してるから、なんだかちょっと心配になる…
夜景なんかも楽しんじゃったり?
缶ビールを飲みながら甲板をうろつく。
都会の喧騒から離れていく感じがなんとも心地いい。
同行者とまだ見ぬ魚達の顔に思いを馳せる。
そんな時間も束の間。
潮風も相まって、年末の夜は寒すぎる。
逃げるように席に戻りさっさと寝ることにした。
その前にそば食べた。船の中で食べる食事は格別やで。
朝6時 岡田港に到着
まだ外は真っ暗。そして、クッッッソ寒い。
早くも自らの防寒装備の弱さに不安が生まれ始める。
これはやらかしたかもしれない……夜を越すことが出来るのか……?
ガクガク震えながら仕掛けを作る。
イカをつけたぶっ込み仕掛けを二本仕込みつつ、オキアミを付けた垂らし釣りで小物を狙う。
(なーんにも釣れず、そのまま1時間が経過した)
タカベの群れに苦戦する
空が明るくなり始めた頃から、にわかに15cmくらいの小魚の群れが現れ始めた! その数、数100匹! 撒き餌を投入すると、わらわらと一斉に集まってくるのだ! これはめちゃくちゃ釣れるぞ…
しかし、フンスフンスと鼻息荒くオキアミを投入するもなぜか食わない…撒き餌を撒くと寄ってくるが、警戒心が強いのか仕掛けを投入するとすぐにパッと潜ってしまう。
これは困った。
それから、餌をちぎって細くしたり、撒き餌の中に紛れ込ませたり、針や糸のサイズを変え、手を変え品を変え試行錯誤を繰り返し、「水際から離れて身を隠し、水面に餌を漂わせる作戦」でようやくなんとか一匹食わすことに成功。
キラッキラの綺麗な魚体
これはタカベという魚で、関東方面では伊豆や千葉で獲れる印象。
あんまりおっきくならない魚だけど、いい感じに脂がのる魚で塩焼きにすると最高なんだとか。その食味の良さもあってか、わりと高めの値段で取引されている。
ぶっちゃけ、日本海育ちの私からするとちょっと憧れの魚だったりする。
食べるしかない。
早速その場でサラッとさばき、塩でいただく。
身はプリプリで、あんまり大きな個体でなかったにも関わらず、噛むと割としっかり脂の旨みを感じた。
焼くと絶対うまいやつの脂の染み出し方や…
あいにく火は禁止の場所で釣りをしていたので、塩焼きはまた今度だ。
その後このパターンがピタッとハマり、忍者のように身を隠しながら20匹ほどのタカベを確保した。彼らは夜釣りの餌となる。
ブダイなんかも釣れたり。
そんなこんなで、私がせっせと小魚と戯れてる間に同行者は60cmくらいのカンパチ釣ってた。くっ…悔しくなんかないやい!
餌となる魚をある程度確保したところでポイント移動。
道中で昼食をとり、スーパーで食料を買い込む。
島のスーパーは閉まるのが早いので要注意。
お弁当を買うなら「べっこう寿司」がオススメ!
べっこうとは特殊な「ヅケ」のことで、伊豆大島では漬けダレに刻んだ島唐辛子を入れ、風味と辛味を加えている。これが抜群にうまい。
食べたすぎて、島から帰ってきた次の週末にメジナ釣って作ったくらい。
伊豆大島の夜釣りで出会えた魚
お昼過ぎから夜、次の日の朝にかけて。
先ほど調達したタカベを1匹掛けにして放り込んでいく。
無限に釣れる。
誇張なしで無限にウツボが釣れる。しかもデカイ。
飽きない程度の頻度で顔を見せてくれ、そこそこ元気のいい引きを見せてくれる天使。
持ち帰るのもしんどいので、今回は全てリリースしてきた。
色違い。
そんでもって、5匹に1匹くらいの割合でトラウツボも釣れてくる。
こっちが釣れるとなんだか得した気分。
牙がかっちょいい。
ちなみに、伊豆大島ではあと二種類くらい釣れるウツボがいるらしい。
コンプリートしてみたい。
そして完全に暗くなったところで、また新しい魚が活気付き始める。
ぱっちりおめめくん
これは「ハタンポ」。
堤防のキワにオキアミを落とし込むと釣れた。時合いがきたのか、その後サビキでもぽんぽん釣れる。
怪しげに光を反射する渋い色合いが、なんとも言えないいい感じ。
扁平な体で小気味よく引いてくれる。これを専門に狙う「ハタンピング」なんて釣りもあるらしい。
あと、食べると美味しいとのこと。
寒すぎてさばく元気はなかった…
名前は20年くらい前から知ってたよ。
そして、俗に「オジサン」と言われてまとめられてしまうヒメジ科の何か。
これも堤防のキワ&オキアミのコンビネーションだ。
おそらく「オジサン」だと思う。オジサンの中のオジサン。The Ojisan.
この瑞々しく鮮やかすぎる赤。色調補正なしでこの鮮烈さだ。胸が踊る。素晴らしい。
伊豆大島のサメ。ネコザメ。
私の釣果は以上で、結局サメは釣れなかった。
私が小魚と戯れている間、同行者は「1mオーバーのネコザメ」をはじめ、レア種の「イズヒメエイ」や、「ダイナンウミヘビ」「イシガキフグ」なんていろんな魚をうまいこと釣り上げてた。くやしい。
本命は釣れなかったけど、やっぱり初めて行くフィールドは楽しい!
見たことの無い魚との出会いがたくさんあった、充実した釣行でした。
超巨大な頭。
エイと見間違うほどのヒレ。
重厚感のある体色。
つぶらな瞳。
ぷにぷにのほっぺた。
次は必ず……